北の国
おばあちゃんのお見舞いにいった。
空港でお土産見たりまったりしてたら時間ギリギリになって搭乗口まで走った。
どこまでドタバタなんだろって笑えた。
飛行機でCAさんが凛としていてかっこいいな、と思った。いつか、また言葉にしたい。
そうして、おじいちゃんと合流しておばあちゃんのところにいった。
その前に食べたお寿司屋さんでおばあちゃんの身体に管が通ってるのをさらりと伝えられた。
おばあちゃんは酷いのかな。
病室に入るときにおじいちゃんに先行って、と言われて入った。
6階の奥の部屋の四人部屋の奥のベッド。カーテンの向こうでおばあちゃんは寝ながら何かを読んでいた。
「おばあちゃん?」と声をかけると、おばあちゃんが少し掠れた声で「うれしい」と言った。何度かその言葉を繰り返して泣いた。私も泣いていた。
おばあちゃんが生きていること、命があるということ、言葉を発していること、私を見ていること、全部が嬉しくて、全部が奇跡みたいで、おばあちゃんに対してこんなこと思ったこともなくて、泣いていた。いつかなくなってしまう命に対する不安が吹き飛んだ。
おばあちゃんもきっと、誰かにあって疲れた気持ちが吹き飛ぶような、そんな体験をしたんだろう。そうであってほしい。
それからおばあちゃんはどんどん笑顔になり、おじいちゃんが入ってくるなり写真撮ろうと言ったり向かい側にいる女の子が私と同年代だよ、と明るく話し出した。
思ったよりも笑顔で、どんどんと表情や顔色が明るくなってよかった。おじいちゃんも最初会った時よりも笑顔が増えていった。
おばあちゃんは退院が一日早まって明後日には退院らしい。明日はおばあちゃんの寝るベッドの用意がある。お仏壇にごはんをあげたりと、朝が早そうだ。起きれるかなぁ。